居合とは

居合とは

「居合」とは、互いに剣を構えて勝負を決する「立合」に対し、平常時の不意の襲撃から身を守る護身、則ちいかなる状況にも「居ながらに合わす」意味でそう呼ばれるようになりました。

戦国の世が終わり、江戸泰平の時代に刀を抜いて戦うことは日常から無くなりました。しかし、平時の無構状態から瞬時に即応する刀法である居合は、万一の事態に不覚をとらぬための心得として鍛練が重ねられたのでした。当流は始祖以来抜刀術が主体で柔術、剣術、棒術等が組み合わさった総合武術として展開してきた歴史と伝統を持っています。

現代にあっては、実用と美を兼ね備えた文化遺産である日本刀を用い、身体を養い精神を培うことを目的としています。鞘に納めた状態から相手を制する刀法の修練が技術上の目標ではありますが、鍛錬の末の冒し難い威徳により抜かずして相手に自己の未熟を悟らせ、共に戦わざるの境地を究極の理想としています。

現代では各種の演武大会(試合)や昇段審査が行われ、老若男女を問わず励みとなる機会がたくさん設けられています。あわせて、修練により得られる精神的境地としなやかな身体は、現代社会を生き抜くための大きな自信と活力を与えてくれます。

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